6.太陽光発電

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  6. 6.太陽光発電

6-1 太陽光発電の仕組み

物には、電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」、そしてその中間である「半導体」の3種類があります。半導体とは、シリコンなどの基材の上にN型・P型素子を形成したものです。

太陽電池はP型・N型のシリコンを貼り合わせた構造で、光が当たることによりプラスとマイナスの「電荷の対」が発生し、それぞれの電荷はP型シリコン(プラス電荷)とN型シリコン(マイナス電荷)に集まり、これにより電気を発生します。これを光起電力(photovoltaic)と呼びます。

画像:太陽光発電の仕組み

出典:電気事業連合会ホームページ「発電のしくみ、太陽光発電」より作成

発電した電気を送るには

太陽光発電は、光のエネルギーを電気に変え「直流」の電気を発電します。このため、電子機器(インバータ)で「直流」を「交流」に変換して送電しています。

発電量が天候次第

太陽光発電は日射量によって発電出力が大きく変化します。電気を安定的に供給するためには、発電量の変動を吸収するため火力発電などでの出力調整が必要になります。

参考:九電みらいエナジー株式会社
佐世保メガソーラー発電所(出力10,000kW)の天候毎の発電実績(春季)

画像:天候毎の発電実績
画像:天候毎の発電実績
画像:天候毎の発電実績

出典:資源エネルギー庁ホームページ「総合エネルギー調査会 基本政策分科会(第33回分科会)資料」

6-2 太陽光発電の見通し

国の方針では、再エネの主力電源化を徹底し、最大限の導入を促すこととしています。そのためには、適切な設置場所の確保、コスト低減、技術革新などが必要です。

太陽光発電システムの設置に適した未開発の適地が減少する中、荒廃農地への設置や営農しながら太陽光発電を導入する「営農型太陽光発電」などを進める予定です。

2050年には設置が合理的だと判断される住宅・建築物には、太陽光発電設備の設置が一般的になることを目指し、その途上の2030年には新築戸建て住宅の6割に太陽光発電設備の設置を目指しています。

「ZEH」(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)や「ZEB」(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)といった省エネ対策による大幅な省エネルギー化を実現した上で、再エネなどを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅・建築物について、普及拡大を目指すこととしています。

画像:住宅単体で自家消費を拡大させたモデル(次世代ZEH+)

出典:資源エネルギー庁ホームページ「もっと知りたい!エネルギー基本計画② 再生可能エネルギー(2)設置場所を確保し、太陽光発電をさらに拡大」より作成

コラム

次世代太陽電池(ペロブスカイト)の開発

現在、主流の「シリコン太陽電池」は、重く、曲げることができないなど設置場所に制限があります。これに対して、「ペロブスカイト太陽電池」は、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いた新しいタイプの太陽電池で、「製造が安価」、「レアメタルを必要としない」、「軽く、薄く、柔らかい、フレキシブルな形状」などの特徴があり、設置場所が拡大できるなど、次世代太陽電池として期待されています。

画像:次世代太陽電池(ペロブスカイト)の開発

出典:資源エネルギー庁ホームページ「総合エネルギー調査会 基本政策分科会(第33回分科会)資料」

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