5.風力発電
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- 5.風力発電
- 風力発電は、発電時にCO2を排出せず、燃料も必要としない電源です。
しかし、発電量が天候などの自然条件に左右される不安定な電源です。 - 風車の大型化や導入拡大などにより、国際的に価格の低下が進んでいます。
加えて経済波及効果も期待されていることから、日本でも導入拡大が期待されています。
5-1 風力発電の仕組み
風力発電では、風の力を利用してブレード(羽根)を回し、ブレードの回転運動を発電機に伝えて発電します。
可変ピッチ機構で風の強さに応じて羽根の角度を調整したり、方向制御機構で風力発電機の向きを風の方向に調整したり、増速機でゆっくりとした羽の回転を発電機が必要とする回転速度に高めるなど、発電効率の向上を図っています。
また、風速が大きくなって風車の回転速度が上がりすぎる時は、安全のため回転を停止させます。
出典:電気事業連合会ホームページ「発電のしくみ、風力発電」より作成
発電した電気を送るには
風力発電は風車の回転運動を電気に変えるため、火力発電などと同様に「交流」の電気を発電します。しかし、風の強さは常に一定ではなく、風車の回るスピードは風によって大きく変動します。このため、回転の変動による影響をなくすため、一度「直流」に変えてから、再度安定した「交流」の電気に変えて送電します。
発電量が風まかせ
風力発電では風速により発電量が変化し安定しません。電気を安定的に供給するためには、発電量の変動を吸収するため火力発電などでの出力調整が必要になります。
参考:九州電力株式会社
長島風力発電所(出力50,400kW)の発電実績
5-2 風力発電の見通し
国の方針では、再エネの主力電源化を徹底し、最大限の導入を促すこととしています。しかし、更なる導入拡大には、さまざまな課題があります。
- 陸上風力では、適地とされる風速6m/s以上の地域が沿岸部・山地に集中している。(平地の適地が多いドイツと対照的)
- 洋上風力では、遠浅の海が広がる欧州に比べて急に深くなる地形が多く、着床式の立地が限られる。(着床式での設置可能面積はイギリスの1/8程度)
- 国際水準と比較して、日本の風力発電は開発規模が小さくコストが高い。